オススメ本の読書感想文をまとめました!本との出会いが大好きな仲間で綴ったブログです♪
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人にはちょっと教えたくない「儲け」のネタ帳
著:岩波貴士

経営コンサルタントである著者が、儲けの小ネタを集積した一冊です。
「はじめに」で
「アイデアを出したり、工夫をしたりする場合、いきなり自分で考えるというのは
得策ではありません。
まずは先人たちの残した「知恵のサンプル」をたくさん知ることから始めるべきです」
と述べています。

私も、この考え方に大賛成です。
今までのコピーにしろ、デザインにしろほぼ、すべて
何かしらのアイディアから、ヒネりだしてるから♪(またはパクってるから)

・売り上げ
・営業成績
・キャッチフレーズ
・企画
・お得ネタ
・心理ネタ
以上、6章に別れてそれぞれ様々なアイデアが紹介されています。

●カカオ成分72%、86%、99%の3タイプのチョコレートが売っていたら、
99%、86%のカカオがたくさん入ってるチョコレートを買おうとするのが自然な心理でしょうが、
実は一番小さな72%のが、どんな味なんだろう?と思って気になって買ってしまうそうです。
(というか残りの72%以外は何が入ってるかのほうが気になりますけども)
迷うと最初の判断が揺らぐわけです。
お客は「迷った時点で買う方向に心が動く」。
だからわざと選択させるような商品ラインナップを揃えておくそうなのです。

●なぜセールスでは「お試しください」という言葉がよく使われるのか?
本当は「お試しください」=「買ってください」なのですが、「買ってください」と
いうより「お試しください」という方が、やわらかく聞こえ、警戒心が軽減されるなど。

●重さ1kgというよりは軽さ1kgと言った方が軽く感じる。
実際には同じ重さなのに。

●人は自分が2つの条件に当てはまるときに振り向く。
「ポケモンが好きなお子さんのお母さんへ」と言った方が
「お母さん」と言ったときより振り向いてもらえる。
(ポケモン好きな子供の母親にしか振り向いてもらえない可能性もありますがね)

●自分をより大きく見せる肩書き戦術
ブログを立ち上げるなら「○○協会」や「○○の会」、「○○のサークル」というように団体風の名称を使う。
人間には帰属欲求があるのでこういう名称の方が人が集まるそうです。

●「特価品につきお一人様3個まで」だと、人は買いたくなる。
何らかのメリットに対して、数の限定をされると、その上限まで利用しようとするのが
人間の心理だからだそうです。

・値段の高い商品が売れる「松竹梅」戦術とは?
松、竹、梅のように3つの価格の商品がある場合、
人間は中等品を注文する場合が多いようです
そこで、現在2つの選択肢のみで販売している商品があり、
高い方の商品の売れ行きが悪いのなら、
あえてもう一つ上のグレードの商品を加えるべきだそうです。

どれも、へぇ~と思わせる小ネタ集満載でした。
自分が客の立場になったとき、当然ですが裏には行動経済学に基づいた
さまざまな戦略があるのだと気付かされました。
同じ物事を伝えるでも、自分目線だけの発信ではなく、相手がいかに有利で安心し、
お得であるように感じるように伝えるか、という事が大事だということです。

実際、商品の本質のとこではありませんが、商品を買ってもらうには
キャッチコピーは避けて通れない技術ですから。
当社の広告でも、何らかの形で応用が効けばいいなと思いました。

ちなみに本のタイトルである「~ちょっと教えたくない~」のネーミングも
フツーの本より格式(?)が高く感じたりするあたりも、
この本の著者ならではの戦略なのでしょう。
実際、人は秘密事や教えたくない事!!と言われると気になっちゃいますからね~。

★R・M★

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2010.11.10 Wed l 未分類 l COM(2) TB(0) l top ▲
「100万回生きた猫」
著:佐野 洋子

この本は100万回生きた「とらねこ」が主人公の絵本です。
このとらねこのように
「死ぬのなんて恐くない」
そんな風に思ってた時期がある人は結構多いのではないかと。
それはきっと自分の事だけしか考えておらず、
大切なものに気づかずに生きているからではないでしょうか。

とらねこが100万回生きた中で巡り会った、100万人の飼い主たち。
みんな自分なりにとらねこを愛し、とらねこの死を泣いて悲しみました。
でもとらねこは飼い主を愛した事はなかったし、むしろ大嫌い。
だから死ぬのだって平気。
誰に愛されてもなんとも思わない。
そんなことを100万回も繰り返す。。。なんて傲慢な猫でしょう。

しかしそんなとらねこがたった1匹のしろいねこと出会い、
そのしろいねこを愛し、家族を愛し、ずっと一緒にいたいと願う。
ある日しろいねこが死んでしまったとき、はじめてとらねこは泣きます。
悲しくて悲しくて100万回泣きます。

愛するものや大切だと思うもの、守らなくてはいけないもの、
そしてずっと一緒にいたいと思う気持ちが芽生え、
その時、死や別れというものへの本当の恐怖が襲ってくるのではないでしょうか。

とらねこはしろねこと出会い「愛すること」を知り、もう二度と生まれ変わることはありませんでした。
人はみんなこの「しろねこ」に出会うために人生を生きているのかもしれません。
そんな風に思わせてくれる絵本です。

★Y・S★

2010.10.25 Mon l 未分類 l COM(0) TB(0) l top ▲
「くじけないで」
著:柴田トヨ

98歳の詩人・柴田トヨさんの詩集です
90歳から息子さんの勧めではじめた詩が産経新聞の「あさの詩」に掲載
以来精力的に詩をつくり続けられているそうです
その詩集の中から共鳴した詩を抜粋します。
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「生きる力」
九十を越えた今、一日一日がとてもいとおしい
頬をなでる風 友だちからの電話 訪れてくれる人たち
それぞれが私に生きる力を与えてくれる

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「倅に Ⅰ」
何か つれえことがあったら 母ちゃんを思い出せ
誰かに あたっちゃ だめだ
あとで自分が嫌になる
ほら見てみなせ
窓辺に陽がさしてきたよ
鳥が啼いてるよ
元気だせ 元気だせ
鳥が啼いているよ
聞こえるか健一

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「自分に」
ぽたぽたと
蛇口から落ちる涙は止まらない
どんなに辛く 悲しいことがあっても
いつまでも くよくよしていては だめ
思いきり 蛇口をひねって 一気に涙を流してしまうの
さぁ新しいカップでコーヒーをのみましょう

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「ことば」
何気なく言った言葉が 人をどれほど傷つけていたか
後になって気がつくことがある
そんな時私はいそいで その人の心の中を訪ね
ごめんなさいと 言いながら 消しゴムとエンピツで 言葉を修正していく

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「あなたに Ⅰ」
出来ないからって いじけていてはダメ
私だって96年間 出来なかった事は山ほどある
父母への孝行 子どもの教育 数々の習い事
でも努力はしたのよ
精いっぱい
ねぇ それが 大事じゃないかしら
さぁ立ちあがって何かをつかむのよ
悔いを残さないために

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「貯金」
私ね 人からやさしさを貰ったら 心に貯金しておくの
さびしくなった時は それを引き出して 元気になる
あなたも 今から 積んでおきなさい
年金より いいわよ

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自分の人生を自分のちからで歩んでこられた年配の方の言葉は
有名な評論家や自己啓発本より重みがあります。
私なんてまだまだお子様ですね。
些細な事で怒ったり落ち込んだりする子供です。
ちょっとしたコトに左右されない
でも、ちょっとしたコトに幸せや喜びを感じられる
常に前向きな人間になりたいと思える詩集でした。

★Y・Y★

2010.09.24 Fri l 未分類 l COM(0) TB(0) l top ▲
2:6:2の法則、耳にしたことあると思います。

多くの集団は、優秀な人が2普通の人が6割、パッとしない人が2割と、
こういう構成になりやすいという法則です。

たとえば、集団で何かの活動をすると、

2割の人が、率先してリーダーシップを発揮して
6割の人が、そのリーダーシップに引っぱられて働き
2割の人が、サボる
…という傾向があるわけです。

例えば、ある人のことを「計算高い人」と決めつけてしまうと、その人の言動の全てが
「計算された言動」に見えてしまい、その人から親切をされても、「何か狙いがあるのでは?」
…なんて思ってしまったりします。

こうして、人に対してレッテルを貼ると、その人を固定的なイメージで見てしまいがちですが
しかし、実際のところ人はいろいろな側面を持っています。

262の「法則に戻りますが、2割のサボった人達を除いて、残りのメンバーだけで
グループを作り活動するとその残りのメンバーの中の約2割の人が、新たにサボり始める。

また、色々な集団でサボった人ばかりを集めてグループを作り、活動をさせると
その中の約2割の人がリーダーシップを発揮し始め、6割の人はそれに引っぱられて
動き始める。

ようするに、「サボる人たち」だとレッテルを貼っていたら、大間違いということ。
リーダーシップを発揮する人や動く人も出てくるわけです。

逆に、優秀な人ばかりを集めてグループを作っても、6割は普通に動き、
2割はパッとしないケースが多い。

確かに、スポーツの世界でも、「お金をかけてスタープレイヤーを集めてきても
ズバ抜けて強いチームができるわけではない」という事を聞いたりします。
スタープレイヤー達の中にも普通の結果しか出せない人や、パッとしない人が出てくるわけで、
逆に、スタープレイヤーを引き抜かれてしまったチームには、次のスタープレイヤーが出てくる。

日本ファシリテーション協会の理事である加留部さんは、次のような事を仰っています。

「会議で発言しない人がいますね。
『遠慮なく発言しろ』って言っても発言しません。
その人に発言させるには、そんな人ばかり集めて会議をすればいいのです。
無口な人ばかり集めて会議させると、ちゃんと口を開き始めるのです。
中には、リーダーシップを発揮する人も出てきます。」

なるほど。私達は自分がいる集団によって、様々な役割を演じ得るわけ。

また「ポストが人を作る」という言葉。

集団の中で、自分の実力以上の役割を与えられると、いずれ役割にふさわ
しい実力を持つようになるという事。

企業の中で希望退職を募った場合、優秀な人が辞めていくことがありますが、
しかし、残った社員の中から優秀な社員が育ち生産性は落ちないというケースも珍しくありません。

なるほど。私達は自分がいる集団全体との関係の中で生きているわけです。

自然界を例に例えると…ある地域にオオカミとシカが生息していました。
シカを保護するという名目で、人間が銃でオオカミを撃ち殺し、その地域のオオカミは絶滅。

オオカミがいなくなったのでシカが異常に繁殖し、シカの大群は草を食べつくしてしまいました。
そして、食べる草がなくなったシカたちも、ついに絶滅。

つまり、元々絶妙のバランスで均衡を保っていたわけで、オオカミがいるからこそ、
シカも絶滅せずにすんでいたわけです。
まぁ、この場合は人間がその均衡を崩してしまったことになります。

自然界には、こうした絶妙なバランスの例をたくさん見ることができます。
すべての生物は、本来、絶妙なバランスで存在していて、自然の均衡を保
っているのかもしれません。

自然から学ぶことが多くあるような気がします。

人間だもの、十人十色。
個々の長所を活かして、バランスを保ち、活性化して結果を出していきましょう。

★T・M★

2010.09.08 Wed l 未分類 l COM(0) TB(0) l top ▲
「ブルーオーシャン戦略」
著:W・チャン・キムレネ・モボルニュ

「未知の市場空間を創造し、差別化と低コストを同時に実現するための戦略を説き明かした画期的な書」である本書の、
巻末資料としてつけられた「ブルー・オーシャン創造の歴史的形態」の中で、その自動車産業が取り上げられている。
それによれば、フォードの、今や伝説化しているともいえる「T型フォード」の創造こそ、「ブルー・オーシャン」の典型であったとみなされている。
そして、フォードの隆盛の中で、次にGMが放った戦略(快適性やファッション性へのシフト)もまた新たな「ブルー・オーシャン」であったとしている。
確かに本書で説明されている「ブルー・オーシャン戦略の六原則」のひとつである「市場の境界を引き直す」ための要因として「機能志向と感性志向を切り替える」があり、
当時のGMの戦略はまさにそれに当てはまる。 
しかし、その後の日本車の進出等紆余曲折はあるにしても、なぜ彼ら「ビッグスリー」は現在のような困窮に陥ってしまったのだろうか。

それは「ブルー・オーシャン戦略」とて永遠に有効な戦略ではない証である。
そのことを著者はこう言い切っている。
「とはいえどのようなブルー・オーシャン戦略も、いずれは模倣されるだろう」そして、模倣された側は新たな青い海に乗り出すのではなく、
競争のある既知の市場空間である「レッド・オーシャン」で企業という船を漕ぐことになる。まさにその典型的な事例として、今の「ビッグスリー」があるように思える。
では、どのようにして、いつ、新たな「ブルー・オーシャン」に挑むのか。
著者の答えはこうである。「戦略キャンパス上の価値曲線に目を光らせておく必要がある」
つまり、企業とはつねに自分の位置を確認し続けていかなければならないし、将来を見通す力を持ち続けなければならないということだろう。
先に挙げた巻末資料の単元の末節で「紹介してきた企業(ビッグスリーのこと)はほぼ例外なく、ブルー・オーシャンを創造した功績によって、時代を超えて人々の記憶に残っている」

しかし、今回の最大の危機がどのような決着をみるにしろ、彼らが青い海に漕ぎ出せるかどうかの保証は何もない。
彼らのかつての「ブルー・オーシャン」が経営学の歴史の教科書に封印されてしまうのか、それとも新たな市場が展開されるのか興味深い。
そして、それと同様のことが日本の自動車メーカーや多くの産業についてもいえる。
そういう意味で、この本は「経営戦略」の書であるが、今を読み解く最適の一書でもある。

★T・K★

2010.08.29 Sun l 未分類 l COM(0) TB(0) l top ▲